京成AE100形
      

AE138

宗吾参道~公津の杜    2008年4月14日







概 要


空港特急'スカイライナー'2代目として1990年(平成2年)6月~1993年(平成5年)5月に8両編成7本の計56両新製。
1990年6月19日より営業運転を開始した。

当初は成田空港ターミナル直下乗入(1991年3月19日開業)に備えた輸送力増強で'スカイライナー'AE形全8両固定編成化に伴う不足分として1990年6月に8両編成2本新製した。

1991年・1992年はAE形代替として夏期繁忙期前に各年8両編成2本新製しAE形は順次運用離脱した。
よって1992年夏以降、'スカイライナー'はAE形8両編成1本・AE100形8両編成6本となり、終日AE100形のみで運行する日が多くなった。

更に1993年5月にAE100形8両編成1本新製し、AE形は1993年6月27日をもって全運用離脱。`スカイライナー`は全てAE100形に統一した

京成の新造車としては初のVVVFインバータ制御を採用した。制御機のメーカーは東洋製GTOサイリスタ素子第2世代形。主電動機はすべて東洋製とした。制御機は後にデビューした3700形でも採用したが、同形式では三菱製主電動機を搭載する車両も存在する。
AE形に続いて定速制御装置を装備する。操作方法は同形式と全く異なり、速度25km/hの時点でマスコンハンドルがP5の場合、P4に戻すと定速制御となり、P3に動かすと減速、P5にすると再度力行する。また、マスコンをN~P2に戻すと定速制御が解除される。地下区間に入る[3]と定速制御機能自体が無効になる。
設計最高速度:130km/h 、営業最高速度:110km/h 、起動加速度:3.5km/h/sとした。デビュー当時の1990年時点で、関東鉄道会社の有料特急車でVVVFインバーターを採用した例は近時期にデビューした東武100系位とAE100形のみだった。、


車両番号は、第1編成がAE101~AE108、第2編成がAE111~AE118の順で、末尾9と0は欠番である。編成名は上野方の車号でAE108編成、AE118編成…と呼ぶ。京浜急行電鉄への乗り入れを考慮したことから、先頭車は電動車で、車号末尾3と6が付随車で補助電源装置の静止形インバータ(SIV)を、末尾8と1の車両に交流電動機駆動の静音形空気圧縮機C-2000-MLをそれぞれ搭載した。パンタグラフは末尾7と2の車両両端に下枠交差式を2台搭載した。
メンテナンスの手間が軽減された交流誘導電動機が採用されたことからモーター点検蓋は省略された。
メーカーは日本車輌と東急車輛。

車体は普通鋼製である。前頭スタイルは鋭角の流線形になり、断面形状をこの種の有料特急車としては珍しい直線基調とし、床下の各機器は側面スカートで覆われた。車体長は他形式よりも長い19mである。鉄道車両としては珍しくヘッドライトに収納可能なリトラクタブル式を採用した。将来的に都営浅草線経由で京急線に乗り入れ、成田空港から羽田空港までの両空港間を直結する運用も考慮したため、流線形前面に非常用貫通扉を設置した。

塗装は、アイボリーをベースにブルーとレッドのカラーフィルム帯が配され、前面の翼をイメージした帯配色が特徴である。


デビュー間もない頃のAE101

東中山    1990年6月25日


     

5号車サービスコーナー付近外観

写真左 : 海側    京成上野   2008年4月8日

写真右 : 山側    京成船橋   2008年4月7日




車内は 座席室内はブラウン系+ベージュ系の落ち着いた色調でまとめられ、妻面にLED式の案内表示器を設置する。座席はリクライニングシートを採用したが、車体の関係で横幅は小さい。またJRでいう普通車に相当する車両のみの編成にもかかわらず、すべての座席にフットレストが装備されている。末尾5の車両にサービスコーナーを設置し、トイレと洗面所は末尾4の車両に設置する。

デビューから日が浅かった頃のAE125車内(客室)

1992年7月14日

全体的にブラウン系統でまとめられた。




デビューから日が浅かった頃のAE125、サービスコーナー

1992年7月14日





新製年度による変更点

1992年5月~6月に新製した3次車のAE148・158編成では、WCを増設し、1・2次車についても後に増設した(後述)。
4次車のAE168編成は1993年5月に3次車と同仕様で新製したが、前面帯が若干V字形に近いラッピングものになった。








2001年までの動向・改造等

1992年4月~7月にAE108~AE138の編成で、1992年度に増備したAE148・158編成同様に、WCを増設した。
1995年4月~5月に空気清浄機を全編成の各車に設置した。
2001年3月に、 'K▼SEI GROUP' ロゴを側面に配した。


デビューから3年半の歳月が経った頃のAE101

京成高砂    1994年1月3日






室内リニューアル工事

2001年12月出場のAE148編成を皮切りに、順次室内のリニューアル工事を行った。
主にバリアフリー対応強化のほか、内装の全面張り替えも行った。

客室内・デッキ・サービスコーナーともグレー系の化粧板・床面に、また座席表地はブラウン系からブルー系模様入りに変更した。初期実施のAE148・118編成は客室の通路カーペットなしで出場したが、2002年4月に出場したAE108編成から通路カーペットを設置し、後にAE148・108編成にも設置した。WCも全面改修され、和式を廃して洋式に統一するとともに車椅子対応形を新設した。外観上の変化としては、同工事の第2編成目として2002年2月に出場したAE118編成から先頭車に通気孔を設置(後にAE148編成にも設置)したほかは変化がない。
リニューアル編成第1陣のAE148編成が工事出場後に営業運転開始した2001年12月10日より`スカイライナー`、`モーニングライナー`、` イブニングライナー`、の喫煙車は先頭車1・8号車のみになった他はサービスコーナーも含めて禁煙とした。

赤電形式や3500形の車体更新では全般検査同時に行ってたが、本形式では定期検査と別途に施工された。結果的にAE108・118・158編成は全般検査もしくは重要部検査と別途に同工事を施工したが、窓枠の工事もあったため、再塗装を実施した。
2003年7月出場のAE158編成を最後に工事は完了した。


室内リニューアル工事後のAE155車内

2006年10月16日

リニューアル工事後は全体的にグレー系でまとめられた。




室内リニューアル工事後のAE155車内、その2

2006年10月16日

座席はシート生地交換した以外は再用で、収納可能のテーブル等もリニューアル工事前と変化はない



室内リニューアル工事後のAE155、サービスコーナー

2006年10月16日


室内リニューアル工事後、先頭車側面に通気孔を設置した

京成船橋     2008年1月1日






リニューアル工事後の動向・特筆事項等

2005年2月~4月に連結部に転落防止幌を設置したが、こちらは新3000形1~3次車や3700形6次車以降より小型化され、付け根が固定式になる。このタイプは3000形4次車以降で採用された他、2007年以降転落防止幌を持つ車両の新3000形1~3次車や3700形6次車以降や3400形等でもこのタイプへの変更を開始した。

2007年7月31日の`スカイライナー20号`(成田空港駅15時19分発)において`スカイライナー`の利用人数が1億人を突破した。それを記念して、2007年8月上旬~9月末にかけて全編成で1億人乗車記念ステッカーを貼付して運用した。

1億人乗車のステッカーを貼り運用に就いたAE168

市川真間    2007年8月13日








現状

前述の通り、1993年6月以来`スカイライナー`、`モーニングライナー`、`イブニングライナー`はAE100形のみで運用している。
2006年12月10日より京成船橋も`スカイライナー`停車駅となり、船橋市周辺の方からは成田空港への速達運用が増え好評。
2010年度に北総経由での成田新高速鉄道線の開業時に有料特急用の新AE形が登場する予定である。成田新高速鉄道線開業後も本線経由の`スカイライナー`や`モーニングライナー`、`イブニングライナー`は引き続き運転される公算が高いが、運用は若干減ると思われ、当形式は今後の動向が気になる。

京成船橋駅に停車するAE111

2008年4月7日















車両データ




車歴表

車号 新製 メーカー 室内リニューアル工事
AE101~AE108 1990年 6月 日本車輌 2002年 4月
AE111~AE118 1990年 6月 東急車輛 2002年 2月
AE121~AE128 1991年 7月 日本車輌 2003年 4月
AE131~AE138 1991年 6月 東急車輛 2002年11月
AE141~AE148 1992年 6月 日本車輌 2001年12月
AE151~AE158 1992年 5月 東急車輛 2003年 7月
AE161~AE168 1993年 5月 東急車輛 2002年 7月









主要機器
 



制御方式・主電動機・駆動装置

制御方式 主電動機 駆動装置 歯車比 搭載車両
界磁チョッパ TDK-6170-A
(130kw)
TDカルダン 84:16 各編成の電動車




補助電源装置

補助電源装置 搭載車両
COV019-A0
(150kVA ・MG)
各編成付随車(末尾3,6の車両)

空気圧縮機

空気圧縮機 搭載車両
C-2000ML
(2.002l/min)
各編成末尾1,4,8の車両






台車

台車 搭載車両
FS-043 各編成付随車(末尾3,6の車両)
FS-543-B 各編成電動随車












車両アルバム








地上時代の京成船橋駅を通過するAE148

1994年9月4日

京成船橋駅上下線高架化完了した2006年12月10日改正より、スカイライナーは一部を除き京成船橋駅停車となった。
撮影時は同駅がスカイライナー停車駅となるとは想像もしていなかった。























高架駅となった京成船橋駅に停車したAE108

2008年8月14日
































AE108

大佐倉~京成酒々井     2008年4月14日





























新三河島を通過するAE161

2007年2月17日




















AE121

国府台~市川真間     2007年4月30日























京成関屋を通過するAE168

2008年4月6日





















AE148

市川真間    2008年2月11日





















大佐倉を通過するAE168

2008年4月14日





















工事中の日暮里駅を発車したAE158

2008年7月4日

スカイライナーは日暮里駅3Fホームとする工事が行われ、近年中に完成予定。
成田高速鉄道Bルート開業に備え新AE形64両新製が決定し、AE100形が新ホームに入線する日が来るか、微妙なところ。






















成田へ向かうAE131

宗吾参道~公津の杜     2008年4月14日




















AE151

国府台~市川真間       2007年1月11日





















成田山新勝寺 開基1070年のシールタイプのヘッドマークを貼り付けたAE128

京成上野        2008年5月4日





















新製から1年経った頃のAE121

千住大橋        1992年7月14日